もくじ
どんな事をするの?
「子育て資金積み立て講座」では、具体的にどんな事をするのか?
やる事は2つ。
- 固定支出の改善
- 貯金効率の改善
これで500万円の収支改善を目指します。
《固定支出を改善する》
固定支出にも色々ありますが、改善額が大きい項目だとこんな所です。
- 保険料
- 通信費
- 税金
- 住宅資金
たとえば保険料。
あなたは、今入っている保険の支払総額を知っていますか?
月々の総額じゃないですよ。
一生涯でいくら払うのか?
いくらマイナスになるのか把握してますか?
高額医療、遺族年金、傷病手当など。
日本の社会保障をちゃんと把握した上で保険に入ってますか?
保障は被ってないですかね?
その上で、日本中から最も条件の良い保険を見比べて入ってる人を、周りで見た事ありますか?
僕はありません。
今まで1000人以上の方からFP相談を受けてきましたけど、そんな方はまずいないですね。
知らずにムダな保険料を払っている人が95%という印象です。
もちろん中には良い物もありますから、
良い物は全部残して、削れるところは削るというスタンスが大切です。
金融、保険、社会保障、税金、年金、住宅ローン。
これらに精通したFPの目で削るんです。
自社の商品を売りたいだけの保険屋さんとは、やることが全然違います。
保険だけではありません。
通信費、税金、住宅ローン。
これらを丁寧に見ていくと、全部で毎月1~2万浮かすのはそんなに難しいことではないのです。
《貯金効率を改善する》
そんなこんなで、毎月2万円が浮いたとしましょう。
毎月2万円は、子供が成人するまでの20年間だと480万円になります。
2万円×12ヵ月×20年=480万円
これを銀行に預けておくと、そのまま480万。
学資保険なんかに入れても485万円くらいにしかなりません。
色々と方法はありますが、仮に貯金効率を10%改善したら、
480万×110%=528万円
約500万も得しちゃいます。
500万あったら私立の大学費用まかなえちゃうんですよ。
国公立なら高校大学どっちもカバーできちゃう。
毎日頑張って食費を節約したり、買いたいものを我慢したわけじゃありません。
ただ知って、たった一度行動しただけです。
非常に堅実な方法だと思います。
ただし、何でもかんでも利率が高ければいい訳ではありません。
基本的には利率が高いほど、リスクも高くなりますからね。
お金の置き場所を決める
2日目以降に詳しくお伝えしていきますが、
「目的によってお金の適切な置き場所は変わる」んです。
大学費用はここ。
老後資金はここ。
住宅資金はここ。
絶対に使わないようコレにしよう。
柔軟に使えるようコレにしよう。
リスクはこれだけ許容できるからコレにしよう。
目的に合わせて適切な置き場所を決めます。
貯金効率を改善すると同時に、
- インフレリスク
- 通貨リスク
- 市場リスク
など、不要なリスクをコントロールする事ができます。
これが貯金効率の改善です。
子育て資金にまつわる嘘
講座を進めるにあたって、
「子育て資金にまつわる嘘」についても腹を割ってお伝えしておきたいと思います。
もしかしたら耳が痛いことがあるかも知れません。
なぜわざわざこんな事を言うのか?
それは金融業界の悲しい慣習に巻き込まれない為です。
わかりやすさの罠
1つは「わかりやすさ」の罠です。
セールスには「わかりやすさ」が好まれます。
説明がわかりやすいのは素晴らしいですが、
「答えが決まっているわかりやすさ」は誤解を生んでしまいがちです。
特にファイナンスの世界では、
この「わかりやすさ」に気を付けなければなりません。
たとえば、「たま〇クラブ」という子育て雑誌の1ページにこんな記述がありました。
「余ったお金の30%を教育資金のために貯金しましょう」
おそらく、無理なく貯金しましょうね、と言いたいのでしょう。
非常にわかりやすいですね。
しかし、これでは何も解決しません。
毎月1万円しか余らない人が、30%の3,000円貯めたところで大学には行けるのでしょうか?
3,000円×12ヵ月×18年=648,000円
全く足りませんよね。
足らない部分は奨学金を使うか、大学自体を諦めるか。
「30%貯めればいい」と気休めを言ったところで、足りない現実はやってくるのです。
お金はデリケートな問題。
だからビジネス側も、お客さんを安心させようとします。
不安にさせて、安心させる。
「うちのサービスを使えば大丈夫ですよ」ってね。
それはビジネスである以上、仕方のない事。
むしろ安心させる気のない商品の方がおかしいと思います。
しかし、
適当な事を言われ安心して、後で困るのはお客さんです。
た○○クラブのページでいえば、
「無理なく貯金しましょうね。例えば30%貯めればこうなりますよ。それでも足りない分は奨学金使うしかない。それか給料を増やすか、何かで作るか。叶えたいなら行動を変えましょうね。なんとかなんてなりませんよ。」
と言えば良かったんです。
まぁそんな事は言わないと思いますが。
現実を見なければ、対策は打てません。
足りないのならば、足りないことを伝え、
問題なければ問題ないと伝える。
ムダな心配をさせず、ぬか喜びもさせない。
FP面談をされた方が気持ちよく歩んでいけるよう、
なるべく不快な気持ちにならないように努めるのは当然必要なことです。
しかし、
ありのままを見てもらい、
前向きに対策していかなければ、
本当にモヤモヤがなくなる事はないと思うのです。
売りたいものが決まっている
お客さんのことを考えているようで、
実は売り手の都合であることはまだあります。
売りたいものが決まっているというパターンです。
世の中には、積立NISAを勧める人がいたり、イデコを勧める人がいたり、保険を勧める人がいたりします。
当たり前ですが、積立NISAを最初から勧めてくる人は、積立NISAが売りたいのです。
だから積立NISAの優位性をとくとくと語ります。
あなたにピッタリなのは積立NISAなのだと、今一番良いのは積立NISAなのだと。
消費者からすれば答えがはっきりしていてわかりやすい。
売る方も売りやすいですね。
しかし、最初から「これが一番ですよ」というのは、なんとも売り手本位なやり方だと思うのです。
なぜなら、お金の適切な置き場所は、その人の環境や想いによって変わるのですから。
積立NISAがぴったりな人もいれば、やっちゃいけない人もいます。
商品に良し悪しなどないのです。
商品にはそれぞれ特徴があるだけ。
良い商品があるとすれば、それは自分に合っている商品です。
あとで後悔しない為にも、
本当に自分に合ったものをキレイ事抜きで選ぶ必要があります。
この講座を通して、自分にあった選択肢はどういうものなのか?
それが少しでもわかればいいなと思っています。
次回は「これが教育資金だ!まずは、いつ、いくらかかるかを把握しよう!」です。
すべてはここから逆算します。
これを機会に、勇気を出して必要資金を確認しましょう。